戸籍の広域交付制度

突然ですが、「戸籍の広域交付」という制度をお聞きになったことはありますでしょうか。
この制度を利用することで、以前は集めるのが大変だった戸籍が簡単に取得できるようになりました。
相続の手続をするにあたっては、亡くなられた方の出生から死亡までの戸籍謄本を全て集めなければなりませんが、広域交付制度を利用することで、以前よりも楽に戸籍を集めることができます。
以前は、戸籍を集める際は、本籍のある役所毎に戸籍の収集をしなければなりませんでした。
例えば、熊本市→福岡市→福岡県宗像市の順で本籍を移動していた場合、熊本市の戸籍は熊本市、福岡市の戸籍は福岡市、福岡県宗像市の戸籍は福岡県宗像市でそれぞれ請求しなければなりませんでした。
宗像市在住の方であれば、宗像市の戸籍はもちろん、福岡市の戸籍も直接役所にて取得することができるでしょうが、流石に熊本の役所まで行くのは難しいかと思います。
その場合、郵送にて熊本の役所に戸籍の請求をするのですが、封筒の用意、定額小為替の準備等が煩雑です。
ところが、現在は広域交付制度を利用することで、それらの煩雑な作業をすることなく戸籍を収集することができ、全国どこの役所でも、戸籍を取得することができます。
つまり、先ほどの例ですと、宗像市役所にて、熊本市、福岡市、そしてもちろん宗像市の戸籍も取得することができるということになります。
このように、広域交付制度を利用することで相続手続の事務負担をかなり軽減できますので、制度を利用されることをオススメいたします。
投稿日:2025年07月18日